教育入院の研究から導き出した「脂肪肝」解消法って何だ
そのうえで「食生活の改善」「運動の強化」に着手するわけだが、同時に手をつけてはいけない。
「2つの生活習慣を同時に変えられる人はまれです。挫折しないよう、まずは食生活の改善でどこまで脂肪肝をなくせるかにチャレンジします。おおよそ2~4カ月の食生活の改善でも体重が減らない人は運動をしてもらいます。それでも肝臓の数値が変わらず脂肪肝が消えなければ、薬を使うことになります」
■やみくもに炭水化物を制限してはいけない
食生活の改善で大事なことは1日の総カロリーの設定と、その中での炭水化物、タンパク質、脂質などの割合を守ることだという。
「単に食事量を減らすだけだと栄養不足になってむくんだり、太ったりします。糖質を一気に減らすのも間違いです。日本糖尿病学会の食品交換表を利用しましょう。客用茶碗に軽く半分のご飯、卵、納豆1パック、赤身の刺し身5切れ、トロ3切れ、鮭3分の2切れ、ステーキ40グラムなどを1単位と考え、炭水化物は全体のカロリーの50~60%とします。仮に1日の総カロリーが1400キロカロリーなら、炭水化物9、果物1、タンパク質5、牛乳・ヨーグルト1・5、油1、野菜1・2、調味料0・8単位にとどめます」