高額なのはがんとリハビリ 長嶋茂雄氏は一般人と同じ治療

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■菅原文太さんの陽子線治療は当時285万円

 実は、退院した2人がリハビリ治療を受けたのは、東京のリハビリ専門病院だ。BSフジで、右腕にギプスをはめたミスターが「イチ、ニー、シャン、シー」と「サン」と言えず数を数えながら歩行訓練する姿が流れたこともある。365日、一日も休まずリハビリを行う徹底ぶりが有名なのだ。

 だが、大部屋は空きがないことが多く、希望すればすぐに入れるとは限らない。そこで個室はというと、料金は1日3万円台から10万円! 健康保険は利かない。数カ月の“長期戦”を余儀なくされるリハビリで、その治療費以外に1日最大10万円を負担し続けるのは、一般人には無理だろう。

「一般の方は、保険診療の範囲で治療法を選択しますが、保険が利かず全額自己負担の高度先進医療なども含めて選択するのがVIPです」と言うのは、医学博士の左門新氏だ。

 3年前に転移性肝がんで亡くなった昭和の大スター菅原文太(享年81)は、07年、原発膀胱がんに対して筑波大付属病院で先進医療の陽子線治療を受けている。陽子線は一般の放射線より腫瘍に集中的に照射でき、なおかつ正常組織へのダメージは少ない。亡くなるまで7年間、芸能活動のほか農業などにも積極的だったから、治療の成果は十分だろう。

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