胃の5分の4を摘出 アントニオ古賀さんはがんが心の転機に

公開日: 更新日:

 それも含めて入院は20日間。手術の翌日から歩かされたことはつらかったですが、それ以外は問題なく、病院食もおいしくいただきました。というか、ちゃんと食べて早く退院しないと本当においしいものにありつけないじゃないですか(笑い)。

■「ケセラセラ」は相変わらず

 物事は悪く考えるとそれに引っ張られるもの。私は、病気はストレスが引き起こすと思ってますから「よく食べ、よく寝て、よく笑い、よく歌う」を実践してきました。

 また、子供の頃から健康な上に、少しでも具合が悪いとすぐ病院に行くタイプでした。プロになってからはなおさら「忙しいからあとで」じゃなく、すぐ受診。周りで入院した人がいると「自分が悪いんだろう。放っておくからだ」と思っていたくらいです。自分はストレスもためないし、ケアも怠っていないから、病気になんかならないと信じていたんです。

 でも、自分ががんになって初めて痛みを知り、励まされ、そして「悲しかったら泣けばよかったんだ」と気づきました。親から「男は泣くもんじゃない」と教育されてきた年代です。「何でもウエルカム。ポジティブに生きよう」と思い過ぎた結果、苦しい時も誰にも頼ることなく、相談もせず、泣く代わりに笑ってきました。「苦労は栄養になる」とか言って平気な顔をしてきたことが、自分でも気づかないうちにストレスになっていたのかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…