著者のコラム一覧
平山瑞穂小説家

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

大好きな酒を諦めないために 僕が取ったのは“週1の報酬”

公開日: 更新日:

 糖尿病というと、腹八分目くらいまでしか食べられず、脂っこい食品は極力避けて、アルコールも禁物というイメージが強い。

 だが、365日、しゃくし定規にそれを守らなければ立ち行かないかというと、実はそうでもない。僕自身が身をもってそれを経験している。

 糖尿病治療の過程で重視される数値のひとつに、ヘモグロビンA1cがある。過去1、2カ月間の血糖値の平均値ともいわれるものだが、発症発覚時点で、僕はそれが14を超えていた。健常者は6.2以下とされているので、かなり危機的な状況である。

 当初、2型糖尿病患者として治療を始めた僕は、何よりも食事療法に熱心に取り組み、毎食自ら厳密にカロリー計算をして規定内の熱量に抑え、栄養バランスも考慮しながら理想的な食生活をキープすべく血道を上げた。

 おかげでヘモグロビンA1cも、数カ月のうちに7.0前後まで劇的に降下し、主治医や管理栄養士に激賞された。

 ただし、僕がそれほどまでに熱心に食事療法に励んだのには、理由がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇