落語家・柳家花緑さん 視聴者からの質問で発達障害を確信

公開日: 更新日:

 ただ、ボクが恵まれていたのは身近に落語があったこと。9歳から始めた落語のおかげで“勉強はできないけど面白い”と認められ、クラスの中で自分の居場所があった。さらにいえば、家庭環境に恵まれていました。この病気に遺伝性があるかどうかは分かりませんが、実は、祖父で師匠の柳家小さんも子供の頃は話が止まらず、学校では問題児だったようです。でも、面白い話をするので人気があったと聞いています。その血を引いた母親も実は話し出すと止まらない人。だからなのか、勉強ができないことをそれほど重視していなかった。これがもし勉強至上主義の親だったら、ボクの居場所はどこにもなかったと思います。

 ボクは病気が分かって救われました。大人になってからも劣等感を抱えていましたから、「脳の障害なんだ」と寄りかかれるものができて初めて楽になれたのです。でも、身内は障害を認めたがらない。だから身内に相談できない同志がボクのフェイスブックをよりどころにしてくれています。

 見た目は普通なので、できないとサボっているとか、ふざけていると思われがちな病気です。だからボクのような者は、「そうじゃない、こういう病気もあるんだ」と発信する義務があると思っています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース