期待の新薬も登場! 今年の「インフルエンザ」傾向と対策
「ウイルスの増殖を直接抑える、今までになかったタイプの薬が『ゾフルーザ』です。1日2回、5日間飲み続けるタミフルなどと違って、1回飲むだけでいい。タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタといった4種類のインフルエンザ薬は、細胞内で増殖したウイルスが細胞外に広がるのを抑えるタイプでしたが、新薬は、細胞に感染させないタイプの薬です」
A、B型ともに使え、12歳から64歳のインフルエンザ患者1440人を対象にした第三相試験では症状が出ている期間は53・7時間とタミフルと同程度だが、ウイルスが体の中から消える期間はタミフルの3分の1の24時間だった。
「その分、他人にうつす例が減ることが期待されています。家族内や学校、職場でのウイルスの広がりを抑えられる可能性があります。副作用はプラセボ並みでタミフルよりも低いとされています」
ただし、新薬の評価は市場に出てから数年はかかる。まずは例年通り、手洗い、マスク、十分な睡眠と栄養摂取に気をつけることだ。