HAE発症の2人が証言 診断つかない難病と向き合った苦悩

公開日: 更新日:

「生き残っているのは運が良かっただけ――」

 日刊ゲンダイ12月13日号の健康ページで「遺伝性血管性浮腫(HAE=エイチ・エー・イー)」を特集した。HAEは生まれつきの病気で、C-1インヒビターというたんぱく質がないために、身体のさまざまな部位に腫れやむくみ、激しい痛みを起こす病気だ。喉頭に浮腫が起こると、窒息死のリスクがある。医師の間ですら認知度が非常に低いため、診断がなかなかつかないのが問題だ。

 この患者会「NPO法人HAEJ」理事長の山本ベバリー・アンさんは10代初めで発症。40年間診断がつかなかった。その間のことを思い出し、冒頭のように話す。

 山本ベバリーさんは国内外の有名病院を受診したが、原因不明。病院不信、医師不信がひどく、顔がパンパンに腫れても、嘔吐が続いても、病院に行かない時もあった。「2012年、ひどい喉頭浮腫で集中治療室(ICU)に運ばれ、挿管されました。その時に、HAEじゃないかとなり、発症から約40年経て確定診断に至った。しかしこの診断を受ける少し前にも喉頭浮腫を起こし、顔も腫れて病院へ行きましたが、抗ヒスタミン剤を処方されただけでした」(山本ベバリーさん)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  2. 2

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  3. 3

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  4. 4

    フジ経営陣から脱落か…“日枝体制の残滓”と名指しされた金光修氏と清水賢治氏に出回る「怪文書」

  5. 5

    【萩原健一】ショーケンが見つめたライバル=沢田研二の「すごみ」

  1. 6

    中居正広氏の「性暴力」背景に旧ジャニーズとフジのズブズブ関係…“中絶スキャンダル封殺”で生まれた大いなる傲慢心

  2. 7

    木村拓哉の"身長サバ読み疑惑"が今春再燃した背景 すべての発端は故・メリー喜多川副社長の思いつき

  3. 8

    大物の“後ろ盾”を失った指原莉乃がYouTubeで語った「芸能界辞めたい」「サシハラ後悔」の波紋

  4. 9

    【独自】「もし断っていなければ献上されていた」発言で注目のアイドリング!!!元メンバーが語る 被害後すぐ警察に行ける人は少数である理由

  5. 10

    上沼恵美子&和田アキ子ら「芸能界のご意見番」不要論…フジテレビ問題で“昭和の悪しき伝統”一掃ムード