発達障害“グレーゾーン”の人が集まるイベントで意気投合

公開日: 更新日:

 一色さんのほうから「発達障害なのではないか」と会社の上司に相談。紹介された病院で問診や検査を受け、子供のときの状況を調べるために小学校の通知表を実家から送ってもらって医師と検討した。そして受けた診断が、「発達障害の一種であるADHD(注意欠如・多動症)であり、かつASD(自閉スペクトラム症)のグレーゾーン」。ADHDに関しては正式な診断が下りたが、ASDに関しては「正式に発達障害と診断するほどではないが、かなりその傾向が強く、定型発達者(健常者)と発達障害者の境目にある」とのことだった。

 そのとき一色さんは35歳。それでも無理してプロジェクトリーダーを続けたが、4年後に脳梗塞で入院。翌年、入社15年目にしてプロジェクトリーダーを外れた結果、仕事はかなり楽になり、精神状態は回復した。現在は入社16年目だ。

「プロジェクトリーダーを外れる直前は、仕事量が多すぎるときと、過集中しすぎた後にうつになっていました」

 発達障害と診断はされたもののASDに関してはグレーゾーンで、人に話してもなかなか理解してもらえない。そんな一色さんだが、発達障害のグレーゾーンの人たちが集まるイベント「OMgray事務局」代表のオム氏とkokopelli氏が主宰する「自分プレゼンテーション」に参加するようになって、初めて自分の状態を理解してくれ、分かり合える仲間に出会えたという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に