著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

肥満で白色脂肪細胞が膨張… 重要なホルモン分泌にも影響

公開日: 更新日:

「小太りの人が長生きする」とよく言われます。本来、「太る」は健康にとってのネガティブ要素ですが、常時太っている、しかも大した肥満ではない小太りなら、ホルモンの分泌量の変動があまりなく、ダメージやストレスもかけ続けない。それが、長生きにつながるのでしょう。

 白色脂肪細胞からのホルモンの分泌を正常に保つなら、肥満は解消しなければならない。しかし、いったん痩せた後また太らないようにしなければならない。「急激なダイエットは駄目」と言われるのは、「リバウンドしてダイエット以前より太ってしまう」ということもありますが、ホルモンの分泌量の変動を何度も起こさせないように、という理由もあります。

 痩せ方としては、体重の5%を半年ほどかけてゆっくりと落とす。急激に痩せた人は、必ずといっていいほどまた太ります。数カ月前、あるお笑い芸人さんが5カ月間で47キロ以上のダイエットに成功したことが報じられましたが、医師としては全く勧められません。

 過去に肥満経験がある人は、何度かこの欄で取り上げた「負の遺産」も意識する必要があります。ダイエットによって適正体重に達し、維持できていても、肥満時代に受けた血管のダメージなどは帳消しにできません。ずっと適正体重で来た人よりも、健康に留意しなくてはならないのです。

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