医者の「大丈夫」「様子見」「とりあえず治療」本当の意味
平松医師が以前、目薬をさす群を2つに分けて、一方は目薬の一般的な説明、もう一方は治療目的、目薬の効用など詳細な説明をし、効果の違いを調べる研究を行った。すると、後者の群の方が効果が良かった。
「つまり、治療の意味を正確に把握し臨む方が、同じ治療でも高い効果が期待できる。さらに、プラセボ効果(偽薬でも効き目があると思い込んで服用していれば効果が見られること)もあります。医者はコミュニケーション能力の問題に加え、専門用語を多用しがち。意味が分からなければ、医者や看護師さんに確認する。また、実力がない医者ほど、専門用語を多用する傾向があります」
医者を質問攻めにしたら嫌われて治療がおろそかになるのでは……と考えて何も言えない人もいるだろう。しかし、そう考えることが、医者への信頼感がない証拠だ。
「別の信頼できる医師を探すことをお勧めします。確かに医者は多忙で、長時間かけて説明をする時間はない。しかしそれでも、何とか患者さんに病気や治療について理解を深めてもらおうとするもの。それができるのが、信頼できる医者です」
納得いく治療を受けるために。