著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

【陰部のおでき】毛包炎は「せつ」になったら受診する

公開日: 更新日:

 お尻の割れ目の上(腰側)が赤く腫れ、膿がたまる「毛巣洞(もうそうどう)」という病気もあります。毛深い肥満の人に起こりやすく、米国では振動するジープに乗る軍人に多いことから「ジープ病」とも呼ばれます。

 原因は、生えている毛が皮膚に突き刺さり、その下で毛が塊となって細菌感染の病巣をつくるのです。ひどく痛み、たまった膿が破れてパンツに付くことがあるので「痔瘻(じろう)」と見間違うことがあります。完全に治すには、手術で毛が入り込んだ部分をひと塊に切除する必要があります。

 良性腫瘍のひとつである「粉瘤(アテローム)」も外陰部にできることがあります。皮膚に盛り上がった大小のシコリができる病気です。粉瘤は毛穴の上部がめくれて皮膚の下に袋状の構造物ができ、袋の内部も表皮と同じ構造をしています。そのため本来、皮膚から剥がれ落ちるはずの角質や皮脂が袋の中にたまってしまうのです。

 ただし、外陰部にできる粉瘤は、小豆大のシコリが多発し、中身が白く石灰化(硬い)する特徴があります。

 男性は陰嚢に多発し、女性は陰唇に多発します。腫れや痛みはありませんが、見た目が悪いので、治療する場合は電気メスなどでシコリを袋ごと除去します。袋を完全に除去できれば、ほぼ再発はしません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ