血液は血管のほころびを治し、外敵の侵入を防いで監視する
血液は体を潤す川の水のようなもので、その流れがなくなると体は干からび、病気になってしまいます。血液を知ることは健康を維持するための原点なのです。それではまず、血液メカニズムの基本をおさらいしておきましょう。
血液は血管の中を巡り、体の隅々に酸素や栄養を送り続けている赤色の液体です。これは100歳を越えても、一秒も休むことがありません。
その血液は、体重の約13分の1を占めていますので、もし60キロの体格なら、約5リットルの血液が流れている計算になります。一升瓶にしますと、3本分ぐらいでしょうか。
これだけの血液が、心臓から1秒間に40~50センチ、時速に換算すると1・4~1・8キロの速さで流れ出しています。高齢者がゆっくりと歩いている速度です。ただし血液が毛細血管に入ると、速度はゆっくりとした流れに変化します。こうして1日に流れる血液の量が、ドラム缶にしたら約40個分にもなります。
血液は体の中を流れながら、血管のほころびを治し、外敵の侵入を防ぐ監視役という重要な役割も務めます。