目安は7時間 免疫力アップはまず「十分で良質な睡眠」から
「手洗い、マスク、3密回避、換気をしっかり継続しつつ、自分自身の免疫機能を上げることが重要です。食事に気をつけたり、運動するのもいいですが、重要なのは“質の高い十分な睡眠”です。睡眠中にウイルスを倒す力が最も高まるからです」
体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃するのは白血球だ。末梢血の白血球は顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球、リンパ球で構成されている。その中にはさまざまな種類の免疫細胞が含まれる。例えば外敵に素早く反応し攻撃を加える、貪食細胞といわれる好中球とマクロファージ、樹状細胞だ。これらは外敵を捕食して「敵はここだ」と知らせてくれる。
「しかし、ウイルスは小さすぎるので貪食細胞だけでは処理できず、リンパ球の出番となります。リンパ球には外敵の情報伝達を担うヘルパーТ細胞、直接攻撃をするキラーТ細胞、ウイルスの情報を読み取って抗体と呼ばれる専用の武器を作るB細胞、ウイルスなどに感染した細胞を攻撃するNK細胞などがあります」
これらの免疫細胞はまず外敵を見つけるとすぐに攻撃する自然免疫(好中球、マクロファージ、樹状細胞、NK細胞)、次に外敵の詳細情報を得てからしばらく後に動き出す獲得免疫(ヘルパーT細胞、キラーT細胞、B細胞)が攻撃する。