認知症で療養型施設に入居している患者の搬送が増えている
BSCというと、末期がんの患者さんに対する緩和ケアというイメージが強いのですが、近年は循環器の分野でも導入され始めています。患者さんの苦痛やつらさ、身体的な制限をなるべく減らす治療を行い、人生の時間を刻んでもらうという考え方から、BSCを積極的に行っている開業医やハートクリニックがあり、急性期病院である順天堂医院ではそうした施設と提携して対応しています。
とはいえ、循環器のBSCを行っている施設はまだまだ多くないのが現状です。さらに進む高齢社会に備えて施設を整備し、急性期病院の医師と療養型施設の医療従事者がお互いに対応をよりはっきりさせ、患者さんとご家族にとってより良い人生を全うできるような選択肢を増やすべきだと考えます。