【水虫】内服の抗菌薬は投与期間が長く、肝機能チェックが必須

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「白癬」は白癬菌という真菌(カビ)に感染することによって発症する皮膚疾患で、一般的には「水虫」と呼ばれています。水虫と聞くと足の印象が強いのですが、白癬菌はケラチンというタンパク質を栄養源に生きているカビなので、ケラチンが多く存在するところであればどこにでも感染します。

 皮膚以外にも髪の毛や爪を含む全身に起こります。感染部位によって呼び名が異なり、手足の「みずむし」以外にも、頭部にできる「しらくも」、顔にできる「はたけ」、体部にできる「たむし」、股間にできる「いんきんたむし」、爪にできる「つめみずむし」などがあります。

 水虫の種類や部位などによって治療期間は異なります。ただ、いったん治ったように見えても、菌は活動を休止しているだけですので、症状がなくなったあとも1カ月程度は根気よく治療を続けることが重要です。特に爪の水虫は塗り薬だけではなく内服薬による治療が必要となるケースも多く、治療期間は3カ月程度が必要とされています。

 爪の水虫の内服治療では経口抗真菌薬が使われます。イトラコナゾール、テルビナフィン、ラブコナゾールの3種が知られていますが、いずれも肝臓で代謝される薬で、さらに長期間の治療となるため、肝機能のチェックは必須とされています。また、肝臓の薬物代謝酵素を阻害することにより、イトラコナゾールとラブコナゾールでは抗凝固薬のワルファリンやコレステロール降下薬のシンバスタチン、テルビナフィンでは三環抗うつ剤や鎮咳去痰薬のデキストロメトルファンといった医薬品の分解を妨げ、効果を増強してしまいます。爪の水虫で経口抗真菌薬を使う場合、もともと服用している薬との飲み合わせがないか、医師や薬剤師に確認することが必要です。

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