「コロナ感染対策」の勘違いを改めて見直す 変異株も続々出現
新型コロナワクチンの接種が進んでいるが、2回接種を終えたとしても安心できるわけではない。現在のワクチンは「発症」を防ぐ効果は高いといわれるが、感染そのものを防ぐかどうかはまだ確定していない。接種後に感染したケースは多く報告されているし、ワクチンが効きにくいといわれる変異株も出現している。接種後もまだまだ感染対策を続ける必要があるということだが、いまや当たり前になっている対策が勘違いされているケースも少なくないという。長久堂野村病院(広島県広島市)の診療支援部薬剤科科長で、感染制御認定薬剤師の荒川隆之氏に聞いた。
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感染制御認定薬剤師とは、日本病院薬剤師会から「感染制御に関する専門知識と技術を有する」と認定された薬剤師である。その資格を持つ荒川氏がまず疑問に思っているのがアルコール消毒だという。
コロナ禍での生活では、店舗や施設に入る前に入り口に設置してあるアルコール消毒液をプッシュして手指に擦り込む行為が当たり前になっている。新型コロナウイルスは、アルコールによって膜を破壊して無毒化できるタイプなので効果があるのは間違いないが、正しく実践しないと意味がない。