食事はQOLに直結 満足した食生活を送るために訪問歯科を実施
そんな在宅医療の一環の歯科治療によって、食べる喜びを取り戻された76歳の尿管がん末期の女性の患者さんがいました。30代の娘さんと2人暮らしで、介護ベッドを利用していましたが、伝い歩きなら自立歩行ができる状態。
その患者さんに行った口腔治療を紹介すると、まずはレントゲン撮影で治療が必要な場所を見極め、虫歯の穴を消毒後に仮留め。そして、腫れている歯肉に抗生剤を注入し、歯石除去。虫歯を削り、最後にプラスチックの詰め物をして、さらに折れてとがっている部分を削って丸めるという本格的な治療です。
ちなみに、もし抜歯をする場合などでも、たとえば血液をサラサラにする薬を飲んでいて出血が増える危険があっても、在宅医療でも調整が行われるので安心です。
昨年11月に在宅医療を開始して、すぐ歯の治療を終え、1カ月後には家族で年越し。おせち料理に家族と舌鼓を打たれたり一緒に食事にも出かけられたりしたとのこと。ですが、今年の1月末には旅立たれていかれました。
その後、しばらくして娘さんからお電話をいただきました。