【淋病】これまでの抗菌薬が効かない薬剤耐性淋菌が増えている
10年ほど前は、マクロライド系の「アジスロマイシン」という抗菌薬が淋菌に有効でした。この抗菌薬はクラミジア感染症も治療することが可能なので、1つの経口薬だけで2つの感染症を同時に治療することが可能だったわけです。しかし現在は、淋菌への効果が期待できなくなってしまったため、複数の抗菌薬による治療が必要になっています。
現在、日本で使用されている抗菌薬のうち、淋菌に有効とされているのは「セフトリアキソン」と「スぺクチノマイシン」という2つの注射薬だけとされています。ただ、セフトリアキソンの耐性菌なども報告されているため、今後も動向を見守る必要があります。
治療効果がある抗菌薬が減ってきていることも含め、性感染症は予防がとても大切です。淋病を予防するには、性行為の最初から最後までコンドームを使用することが有効とされています。