腹痛の受診は「いつから」「どこが」「どのように」を伝える
■「お腹以外」の可能性も
「腹痛は種類、要因がさまざま。胃、腸、胆嚢、膵臓といった腹部臓器に由来するものだけでなく、泌尿器科や産婦人科領域の疾患もあれば、心筋梗塞のように腹部臓器に由来しないものもあります。糖尿病性ケトアシドーシス(糖尿病の急性合併症)や帯状疱疹でも腹痛を主訴に受診することもあります」(田妻医師=以下同)
意外なところに腹痛の原因があるかもしれない。前出の調査では、腹痛の診療を日常的に行っている医師にもアンケートを取っており、急激な腹痛について、半数以上が「検査結果や所見と症状の強さが一致しない」「通常の問診・検査では原因がわからないことが多い」と、診断の難しさを示す回答をしている。
腹痛が生じた際、何科を受診するのが望ましいのか? かかりつけ医がいない、原因が思い当たらないなら、総合診療科が適している。
総合診療科は、どの科を受診していいかわからない場合や、診断がついていない場合などにかかる診療科だ。大学病院など総合病院に設けられている。ネックとしては、総合診療科の専門医は医師全体の2~3%とまだ数が少ないことか。