末期がん患者を自宅で療養する4つのポイント 在宅診療の名医が解説

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 在宅診療を行い、毎年200人以上を在宅看取りしている医師として、末期がん患者を自宅で療養するための4つのポイントをお話しします。

 1つ目は、介護環境を整備することです。家で重症度が高い患者さんを看るうえで不可欠なのは「介護」です。特に末期がんの方は週単位、日単位での病状変化があり、歩く、食べるが急にできなくなります。それに対応する柔軟で迅速な介護環境の整備が必要になります。

 自力でトイレに行けると、本人が介護ベッドや手すりは「必要ない」と言うかもしれません。しかし、早い段階で医師から病状変化の流れと可能性の説明を受けつつ、数週間先を想定して褥瘡予防のマットレス付き介護ベッドや訪問看護やヘルパーの準備をしておく必要があります。家族が日中に介護できない場合でも、デイサービスやショートステイなど一時的な介護施設の利用、ひとり暮らしなら夜間の巡回介護などがすべて介護保険の範囲内で利用可能です。

「がん末期」という病名がつけば、医療費の上限範囲内で看護師やリハビリも導入できます。介護環境整備を真剣に相談できるケアマネジャーや訪問診療医を見つけることです。

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