国立感染研が公表 「インフルエンザ」「RSウイルス」「梅毒」昨年末の感染状況
■梅毒の増加は発見の遅れが一因か
一方、米国で新型コロナ、インフルエンザと共にトリプル感染の懸念が囁かれていた呼吸器疾患を引き起こすRSウイルス感染症。今回は総数で1257件の報告があり、報告数が多かったのは福島(129人)、北海道(96人)、福岡(77人)、宮城(74人)。定点当たりで目立ったのは福島(2.58人)、山形(1.59人)、宮城(1.28人)、佐賀(1.22人)だった。
「もともと2歳までにほとんどのお子さんが一度はかかる病気です。例年以上に流行しているとすれば、新型コロナ禍の厳しい感染対策で無事でいられた子供たちへのリスクが、ここにきて上がってきたということではないでしょうか。通常ならこの時季の子供たちはさまざまな感染症を経験することで免疫組織の動かし方を学びます。それができなかったお子さんがいることを理解して、周りの大人はこれまで以上に子供たちの様子を見守る必要があります」
1万人突破が話題になった梅毒は新たに169人の新規感染者が報告され、累計1万2757人となった。目立ったのは東京(31人)、大阪(24人)、北海道(14人)、神奈川(12人)、兵庫(8人)、福岡(同)などだが、奈良(5人)、山口(同)、熊本(同)、宮崎(同)など地方に広がっていることは注目に値する。