「太りやすい体」と手を切るには…1食20グラムのタンパク質を
年を取るほど、筋肉を意識した食生活を送ったほうがいい。75~84歳の高齢者の歩く速さと10年後の生存率を調べた研究では、歩くのが速い人ほど長く生きられるとの結果が出ている。歩行速度は筋肉量と関係しており、筋肉量が多いほど長生きできるということになる。
筋肉は、糖尿病リスクとも関係している。筋肉はブドウ糖を取り込んで血糖をコントロールし、ブドウ糖をグリコーゲンとして貯蔵する働きを担っている。筋肉量が減ると、これらの働きが十分に行われず、血糖コントロールの悪化を招く。
筋肉量を増やすことは、「太りにくさ」にもつながる。筋肉量が多いほど、エネルギーの消費量も増えるからだ。
筋肉量は何歳になっても増やせるが、そのためには運動と、筋肉の主成分であるタンパク質をしっかり取れる食事が欠かせない。このタンパク質、取れているようで取れていない。「タニタ」の管理栄養士、小武内沙織さんが言う。
「タンパク質摂取量を調査した研究では、全体で約7割の人が目標量に対して不足しているとの結果が出ています」