相性が合う医師を求め…精神科医は5回代えても代えすぎではない

公開日: 更新日:

「欧米ではすでに80年代に、『憂鬱さを訴えないうつ病も実は半分』『うつ状態の原因が病気かストレス性かという精神科医の診断一致率は、信頼性を欠く』といった議論に決着がついています。しかし日本では、こんなガラパゴス医師がいまだに多いのです」

 結局、母親は効果のない漢方薬と精神安定剤を中止して抗うつ薬を服用。数日後には症状は消えていった。

■思い込みから効かない薬を漫然と処方する医師も

「誰がどう見てもうつ病という病態であればガラパゴス医師でも対応できます。しかし現実には、医師の『うつ病じゃない』という思い込みから、長期にわたって効果のない漢方薬や安定剤が漫然と続けられ、人生の貴重な時間を失い、中には退職に追い込まれる患者も少なくない。薬が全てなどというつもりはありませんが、有効な他の手も打たずに飼い殺しにするくらいなら、抗うつ薬を含む積極的な薬物療法を試してほしいのです」

 以前、精神科の学会は治療指針に沿った薬物療法を専門医に呼びかけていた。この“治療指針に沿った”は一見もっともらしく聞こえるが、治療指針は海外では非専門医や若手のためのもの。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造