【男性不妊】世界中で精子の数が減少している…40年で60%減との報告も
喫煙、肥満、ストレス、食生活、不規則な生活、激しい運動、加齢、深酒……。いずれも酸化ストレスとなる。精子は精巣の中で74日かけて育つが、その最中に酸化ストレスを受けると、DNAが損傷してちぎれ、DNAの断片化が起こる。そしてこのDNA断片化は、胚盤胞到達率や着床率、妊娠率の低下を招くのだ。
「DNA断片化指数DFI(損傷したDNAを持つ精子の割合を示した数値)が高いと自然妊娠だけでなく、体外受精、顕微授精の妊娠率も低くなり、流産率が高くなる」
■下着はボクサータイプを
精子DNA断片化による男性不妊に対しては、いくつかの対策がある。自分でできることとしては、「禁欲期間を短くする」や「禁煙」。
禁欲期間に関しては、「我慢して精子をためた方がいい」という印象がある。しかし、妊娠率で見ると間違いだ。
禁欲期間と精子の状態を調べた研究では、確かに禁欲期間が長いほど精液量、精子濃度、総精子数が増加。しかし、精子運動率と生存精子率は低下し、精子のDNA断片化は上昇した。