がんで亡くなった先輩の思い出…内視鏡検査が抜群に上手だった
S先輩はご自身のお父さまが亡くなられた時以外は仕事を休むことはありませんでした。
びっくりしたのは、ある日曜日です。お昼近くになって、いきなり「おい、ちょっと付き合え」と言われました。夜はよくお付き合いさせていただきましたが、日曜の昼に誘われることはほとんどありませんでした。先輩2人と私とで、病院の近くにあった、ある医院に行きました。そこには奥さんとお嬢さんがいらっしゃって、一緒にお茶を飲んで、帰りました。後で聞くと、お嬢さんと私を会わせることが目的だったのでした。
この話は、私が嫌われたのか、また私にもその気がなかったためか、その後、何も進展しませんでした。何かと不器用な私を見るに見かねて、お世話くださったようにも思います。
仕事ばかりではなく生活の面でも、S先輩のように活躍する、生きることは無理だと感じました。S先輩にストレスなんて皆無ではないかと思ったこともあります。あるいは、ストレスを逆にエネルギーにできる、逆転できる才能がある方なのだとも思いました。
最後は双方とも転勤となり、お会いする機会はありませんでした。