不眠で悩む80歳男性「今日も耳鳴りと演歌がずっと聞こえる」
「もしも難しそうであれば、ヘルパーさんに決まった時間でお願いできるか調整してみますね」(ケアマネ)
「お願いします」(私)
「ダメそうでしたら私も協力しますから」(ケアマネ)
ご家族、ケアマネさんを交えての話し合いで分かったことは、弟さんは火・木・土曜日に病院で人工透析を受けていて、患者さんはその間、ご自宅でひとりになるということ。やや離れて住むお姉さんがいて、頻繁に来るのは難しいものの、時間がある時は私たちの訪問に同席したいということ。それもあり、私たちの訪問時間は午後を希望するということ。
病院で治療を受けていると、どうしても病院の都合が優先されがちです。一方、在宅医療では患者さんやご家族の生活スタイルを尊重し、できる限りそれに合わせられるよう調整していきます。結果、安心感が生まれ、患者さんのQOL(生活の質)の向上に寄与するものと考えます。
熱心なコミュニケーション、そこから生まれる安心感や信頼感。在宅医療の質はこれにかかっていると思います。