糖尿病ではプライベートゾーンにも合併症が…かゆみ、痛み、出血などトラブル続出
■梅毒や淋病の感染リスクも
男性の糖尿病で重度の場合は、この病気にも気をつけたい。
「包皮の先端部分を包皮輪と言いますが、重度の糖尿病患者さんのその部分が硬くなり柔軟性が失われ、縦に亀裂が入り出血することがあります。それが糖尿病性包皮炎です。若い小太りの包茎や仮性包茎の男性がなりやすく、糖尿病による末梢の血行障害が原因です。包皮輪の柔軟性がなく十分洗うことができないために、カンジダ性亀頭包皮炎や尖圭コンジローマなどを合併しやすいことが知られています」
糖尿病による、こうしたプライベートゾーンの皮膚疾患の合併症が怖いのは、傷ついていたり防御機能が失われた状態の皮膚から、梅毒や淋病などの性感染症が感染する可能性があることだという。男性の場合、プライベートゾーンにおける糖尿病の合併症で多くの人がイメージするのはED(勃起障害)だろう。
「男性が正常な機能を発揮するには、海綿体に血液が流入するだけでなく、脳で感じた性的刺激を正しく伝え、海綿体に血液が流入する仕組みが正しく動かなければなりません。しかし、重度の糖尿病の男性患者は神経障害により、それができずにEDになってしまうのです」