東洋医学における「冷え性」とは? 未病と捉え重視されている
東洋医学では身体の「冷え」を病気になる前の状態、いわゆる未病と捉え重視しています。
健康な状態では「気」が充実し、全身を巡って温めるため、身体が冷えることは少なくなります。逆に「気」が不足すると、冷えが生じ病気になると考えられています。
ちなみにここでいう「気」とは、身体の機能のことだと理解していただくと分かりやすいでしょう。
この気はストレス、不安、過労、外傷、環境の変化などさまざまな要因によって不足し、全身が機能低下に陥ることで、結果として冷えが生じます。
つまり、東洋医学において冷えとは単に手足の温度感覚的なことだけを指すのではなく、全身の機能低下と深く関わっていると考えているのです。
事実、手足の冷えを訴える方の中には、「よく眠れない」「疲労感が取れない」といった体調不良を訴える方が珍しくありません。しかし、検査をしても具体的な病気は見つからない。これを「不定愁訴」といいますが、この場合は単純に手足の冷えだけを改善しても良くならず、全身を整える必要があります。