糖尿病が不安な人の正しい「靴」の選び方…足病変リスクを減らす新健康靴開発者に聞く

公開日: 更新日:

 実際、佐賀大学医学部付属病院の足専門外来の糖尿病患者の足裏の圧力を測定したデータを同大の上村哲司教授らが解析したところ、母指球のほかに、足の人さし指や中指の関節部分に特に高い圧力がかかっていたという。

「ですから、糖尿病の人の靴に最も大切なのは、自分の足にピッタリしていることはもちろんですが、足に傷をつくりにくく、足底圧を減らす工夫があることが望ましいのです。例えば開発した靴は人が本来持つロッカー機能を補う働きがある靴となっています」

 足のロッカー機能とは歩く時、足指の関節部分が振り子の支点となり、重心が前にスムーズに移動するメカニズムのこと。糖尿病の人はこの機能が衰えていることが知られている。

「靴型装具(医療靴)などでは以前から取り入れている方法で、具体的には靴の中敷きを通常の3ミリから8ミリと厚くしたうえで、前足部を反り返らせた、ゆりかごのような形状になっています。そうすることで着地してすぐに前に進む動きに変えられ、足底圧を低減させることができます」


 また、開発した靴のソール部は親指部分より小指部分を4ミリ高くする、モーションガイドスロープ(特許取得)を設けている。蹴り出しがラクになり、小指への負担を減らす工夫だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース