下山祐人あけぼの診療所院長
２００４年、東京医大医学部卒業。１７年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に１６キロ圏内を中心に訪問診療を行う。
四肢麻痺の妻の介護で退職した夫 誕生日にはベッドをデコレーションして祝福
公開日： 更新日：
「昨日あたりから、上半身を起こしたり足を上げたりするとゼイゼイし始めたんです。あおむけだと大丈夫かなと思って様子を見ていました。お腹が張っていたので便を出してみたんですが、しかしそれでもまだ緊張しているようでお腹が張っています」（夫）
急ぎ自宅に向かった私たち。
「どうですか？」（私）
「2、3日前から、体を起こしたりトイレの時に足を上げたりすると、息がゼエゼエする感じがありました。脈は普通で、高くても100ぐらいなんですが、今日はお腹がいつもに比べて考えられないぐらいにパンパンになって」（夫）
肌の異変や目の充血、本人が楽そうなチューブの大きさなど、日ごろから丁寧に観察され、介護されている旦那さんならではの的確な報告に、私たちはいつも助けられています。
「いつのことですか？」（私）
「午前中です。栄養も途中でやめて、楽になったようなので、また再開しています」（夫）
「お腹の腸管の問題の可能性がありそうですね。体勢はどんな時がつらそうですか？」（私）
