低血糖リスクのある人は知っておきたい「バクスミー」の効果と限界

公開日: 更新日:

「低血糖」は糖尿病を薬でコントロールしている人に高い頻度で現れる緊急的な状況を指す。血糖値がおよそ70㎎/デシリットルを下回ると、大量の汗をかき、顔面が蒼白になり、手足が震える。50㎎/デシリットル程度まで低下すると、頭痛や目のかすみ、集中力の低下、生あくびなどが増える。さらに低血糖が進行すると、他人の手を借りないと回復できない重度の状態に陥り、けいれんや昏睡状態に至り、命に関わることすらある。そんな低血糖に対して、新たな噴霧式薬剤「バクスミー」が登場した。糖尿病専門医である「しんクリニック」(東京・蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「低血糖の原因はさまざまですが、最近目立つのは、糖尿病患者が自己判断で糖尿病薬を中止し、過度な糖質制限を行ったり、過剰な運動をして起こすケースです。また、食事の有無に関係なく飲むとすぐにインスリンが分泌される、以前のタイプの経口糖尿病治療薬を使用している人や、インスリン注射薬を使用している人でも見られます」

 とくに注意すべきは無自覚性低血糖だ。軽度の低血糖でも繰り返すと自覚しにくくなり、重大な事態を引き起こすこともある。たとえば、運転中に低血糖になり、交通事故を起こす場合だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に