「血糖トレンド」が重要…糖尿病の合併症はHbA1cを下げるだけでは回避できない

公開日: 更新日:

「HbA1cを厳格に下げようとすると、低血糖を起こし、それが心血管イベントのリスクを上げることがわかってきたのです。例えばHbA1cを9.4%から7.5%へ、2カ月で下げたとします。ガイドラインではHbA1cを月に1%下げることを推奨しているので、2カ月で2%低下は問題ないように思えるのですが、血糖トレンドを測定すると、1日1回の測定でも、血糖値55㎎/デシリットルを下回る、命の危険がある危ない低血糖を起こしている場合もあります。つまり、血糖値を下げるときは、血糖トレンドの確認が極めて重要なのです」

■主治医や家族もスマホで結果を共有

 血糖トレンドを知るために、かつては、患者が指先などに針を刺し血液をセンサーに吸い取らせて血糖値を測定する自己血糖測定が主流だったが、現在は「持続グルコースモニタリング(CGM)」が登場。二の腕などへ専用のセンサーを装着し、24時間、血糖値と近い動きをする間質液中のグルコース濃度を測定できる医療機器だ。血糖トレンドはもちろん、血糖降下薬によっては夜間に低血糖を起こすリスクもあるが、それについてもチェックできる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇