昔も今も腰に負担がかかる生活をしていないのになぜ腰が痛い?
「腰痛がひどく、海外へ戻る前に、日本で最新の治療を受けてみたい」
こう話すのは、海外にお住まいで現在一時帰国中の78歳の男性。Webマガジンで紹介されていた当院の記事を自ら見つけて、息子さんと一緒に来院されました。
さっそく診察を行うと主病名が脊柱管狭窄症であり、副病名が椎間板ヘルニアといった診察結果でした。
脊柱管狭窄症とは、背骨内部の神経の通り道である脊柱管が狭くなり、腰痛や下肢に痛み、しびれなどさまざまな症状が現れる病気です。また、椎間板ヘルニアは、腰の骨や軟骨の変形で近くの神経が圧迫され、痛みやしびれなどが生じます。
なにが原因で、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアが生じたのか? お話をいろいろ伺ったのですが、過去に腰痛のご経験があったわけではなく、日常的に重たい荷物を持つなど腰に負担のかかる生活スタイルをされているわけでもない。
ただ、気になったのが、姿勢と歩き方でした。重心が前側に乗り過ぎていて、それによって骨盤が前傾、腰を反り気味にしているため、腰に負担のかかる歩き方だったのです。また、歩くときに足があまり上がっていません。腸腰筋などが凝り、腰痛を引き起こします。