著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

大阪国際がんセンターでミス発覚…診断や治療に疑念あればカルテ開示を

公開日: 更新日:

 欧米では、検査結果はもちろん、患者が自分のカルテや検査結果を閲覧することもできます。

 たとえばフランスでは、スマホのアプリで自分のカルテは閲覧自由です。あるとき、パリに住む日本人から医療相談を受けた際、カルテや画像データがまとめてメールで送られてきて驚いたことがあります。

 欧米に比べると、日本はかなり遅れていますが、患者が病院と医療情報を共有すれば、医療の透明性がより高まります。医療ミスも未然に防ぐことができ、ひいては患者のヘルスリテラシーも高まるでしょう。

 実は、患者の請求に応じてカルテを開示することは、個人情報保護法で病院の義務となっています。その理由を示す必要もありません。厚労省も「診療情報の提供等に関する指針」の中で「(カルテ開示の)申立ての理由の記載を要求すること、申立ての理由を尋ねることは不適切である」としているのです。

 診断や治療などに疑問や疑念があれば、カルテの開示をもっと積極的に求めるべきでしょう。もちろん、カルテのコピーも可能です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース