著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

体脂肪が気になる方に…とうたわれるクスリは短期での効果は期待できない

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 以前、漢方薬を取り上げた際にお話ししましたが、漢方薬はそこに含まれる生薬の種類が少ないほど即効性が期待でき、多いほど長期間服用して初めて効果が期待できます。例えば、こむら返りなどに用いられる芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)には生薬が2種類しか含まれていないので、「痛いとき」といった頓服でも用いられます。

 一方、今回の防風通聖散には18種類もの生薬が含まれています。つまり、防風通聖散は服用したらすぐに効果を発揮するものではなく、ある程度の期間服用し続けなければならないクスリということになります。

 また、防風通聖散にも当然、副作用があります。中でも重大な副作用として、間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害、腸間膜静脈硬化症が挙げられています。これも以前お話ししましたが、漢方だから絶対に安全というわけではありません。

 どんなクスリにも副作用はあります。防風通聖散を服用していて万が一、体調に異変を感じた場合は、すぐに医師または薬剤師に相談するようにしましょう。

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