(4)スポーツ健康科学の専門家が教える…ラクに筋肉を取り戻す「エキセントリック運動」

公開日: 更新日:

 こうしたリスクを避けるために、金講師は「エキセントリック運動」を提案する。

「エキセントリック運動(eccentric exercise)とは、収縮している筋肉が引き伸ばされる運動を指します。その典型が重いダンベルをゆっくり下げたり、階段をゆっくり下りる運動です」

 筋トレというと、ダンベルを持ち上げたり腹筋をするなど、筋肉を収縮する運動(コンセントリック運動)の方が効果的なイメージがあるが、じつはゆっくり伸ばす方が楽に効率よく筋肉を鍛えられるのだという。

 65歳から84歳の男女17名を、椅子にゆっくり座ったり、つま先立ちからゆっくりかかとをおろすエキセントリック運動する群と、椅子から立ち上がったりかかとを上げてつま先立ちになるコンセントリック運動する群に分け、8週間後の筋肉の厚みや筋力などを比較した研究結果が日本人の研究者から報告されている。

 8週間後に大腿部の筋肉の厚みを調べたところ、前者は22%増えたのに対して後者は7%しか増えなかった。ひざを伸ばす筋力も前者は38%増えたのに対して後者は8%だったという。2分間で何回足踏みできるかを調べるテストや椅子から30秒間で何回立ち座りができるかのテストなどでも、エキセントリック運動群の方が成績が良かったという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  2. 2

    母・辻希美の光る危機管理センス…希空が大手芸能プロ入りしなかった“七光り批判”回避以外の大人の事情

  3. 3

    J1に異変!2連覇の神戸が開幕から5戦未勝利「3つの元凶」…選手間にはフロント幹部への不信感も広がる

  4. 4

    「石破降ろし」加速へ…10万円商品券配布バレ、深夜の公邸会見で記者にネチネチ逆質問の完全墓穴

  5. 5

    キャバクラ通い朝乃山 厳罰招いたウソと大関復帰の可能性

  1. 6

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  2. 7

    ナベプロが新たな柱に社運をかけた状況で、ジュリーの立場は息苦しく…

  3. 8

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  4. 9

    公共施設へのスターバックス出店に相次ぐ疑問…愛知県津島市では激安賃料への批判も

  5. 10

    大阪万博まで1カ月で異常事態! リングの盛り土ボロボロ削れ浸水被害の恐れ…識者は台風や高潮を危惧