著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

セレブママたちが嫌がる「都落ち」感で遠のく慶応の背中

公開日: 更新日:

■清宮フィーバーでも浮上せず

 この一件を境に、早実初等部は大っぴらに多額の寄付を求める行為を控えるようになったが、なかなか人気は回復しなかった。ひとつの転機になりそうだったのが15年。初等部から早実に入った清宮幸太郎(現日本ハム)が高校野球夏の大会で高等部1年ながら主軸として活躍。チームをベスト4に導き、大フィーバーを起こした時だ。

「これで早実初等部の人気もV字回復すると期待したのですが……」と振り返るのは、早大の同窓会組織「稲門会」の関係者。自身は高等部から、子息も初等部から早実に入学させたというだけあって、その動向は非常に気になるという。

「高等部に上がるまで清宮君が野球をしていたのは、リトルリーグやリトルシニアですからね。目覚ましい結果を残しているものの、初等部の生徒として注目されることは一切なかったんです。甲子園での活躍時も、初等部にまで目を向けられることは、残念ながらほとんどありませんでした」

 慶応幼稚舎に追いつけ追い越せどころか、なかなか浮上のきっかけを得られない早実初等部。ただ、ひとつだけ救いがあるとしたら、この稲門関係者のように、同校を支えたいと考える一定の層が存在するということだ。ワセダ愛に満ちあふれている早大OB・OGたちである。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース