首相ゼロが開成高唯一の悩み…“群れたがる”御三家の連帯感
「一昨年9月、永霞会(永田町・霞が関開成会)なるOB組織が発足。表向きは開成出身の官僚や政治家の親睦を図るためですが、岸田首相実現を目指し、全面的にバックアップしようというのが本当の目的です。ここにきて、メンバーたちはますます意気軒昂になっているようです」(開成会幹部)
■希望の星は岸田政調会長
初の開成出身の首相誕生ということになれば、同校の名門校としての地位にさらに箔がつくのは必至。それにしても、なぜ開成はここまで台頭したのだろうか。1950年代から東大合格者数ベスト10の常連だった麻布と比較すると、だいぶ出遅れていた。
「あそこが躍進したのは、高校でも生徒を募集するようになったのがきっかけ」と、どこか口惜しそうに語るのは、今や開成から大きく後れをとった麻布の元教諭。在職中は開成や武蔵の教諭とも情報交換しており、御三家の動向には詳しい。
開成は50年代まで中学で募集する300人(1学年)のみで、高校での募集はしていなかった。ところが60年度になると、経営方針を転換。高校でも50人を募集。74年度からは100人を募集するようになった。一方、麻布(1学年定員300人)と武蔵(同175人)は高校からの募集は行っていない。