犬の「アレルギー性のかゆみ」ならステロイド剤の頓服がよく治る

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 ステロイドは、炎症を抑えるのに効果的で、ヒトにも動物にもよく使われますが、一方で一部の人には不信感が強い薬でもあります。たとえば、ヒトでアトピー性皮膚炎を起こした方がステロイド剤の副作用がみられると、その症状から不信感を強めるでしょう。

 確かに不適切な使い方をすると、危険な副作用に困ることがありますが、適正に使えば問題はなく、症状はとてもよくなります。実際、前回、紹介した花粉症による皮膚炎やアトピーなどでは、ステロイド剤の頓服がとても有効です。

 ステロイドは、ホルモンの一つ、コルチゾールに似た物質で、連用するとホルモン過剰による内分泌疾患を誘発して、ひいては慢性肝機能障害に至ることがあります。その一方、規定量で症状が改善して使用を急にやめると、自身がコルチゾールを分泌できなくなることもあります。

 ですから、長期使用しない、改善したら少しずつ減らす、この2つが重要です。減らす場合は、まず半量、さらに症状が緩和したら4分の1にします。

 実は、規定量に対して半量、4分の1量が、頓服量です。この量だと、医原性の内分泌疾患を誘発することがなく、コルチゾールの分泌が妨げられることもありません。安全な離脱量といえ、古くはこの量が第1選択でした。

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