トラブルの原因に…おじいちゃん、おばあちゃんの会話に加わるのはNG!
と柳田さんに同意を求める。こうした場合、相手の機嫌を損ねたくないため、つい「そうですねぇ」などと曖昧にうなずいてしまうもの。これが災いのもとなのだ。
後日、AさんがCさんに「お宅のお嫁さん、意地が悪そうね。運転手さんもそう言ってたわよ」と柳田さんを話に巻き込んでしまう。すると、その話がCさんの嫁に伝わり、嫁が施設に「柳田という運転手が私の悪口を言ってるらしい。どういうことですか!」と怒鳴りこんでくるのだ。
柳田さんによると、トラブルをつくったAさんは認知症ぎみのため、自分が何を言ったか覚えていない。運転手がとんだトバッチリを食らう。こうした事態を避けるために、施設側は「世間話に乗るな」と指導するわけだ。
クルマの中が自慢大会になることもある。
「俺の家は大きくて立派だ」「うちの犬は頭がいい」
こんな話を毎回、30分間しゃべり続ける人がいる。聞いているほうはだんだんイラついてきて口喧嘩に発展。柳田さんが両者をなだめることもある。