東洋大12月実施の「学力テスト導入型推薦入試」に2万人も…"私大連"が苦言で物議
一方で、GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)あたりは私大連の有力メンバーでもあり、一般入試で十分に受験生を集められるため、東洋大と同様の推薦入試導入は踏みとどまるであろう。
それにしても10年前の2015年入試で、いわゆる一般入試の入学者が多い私立大(入学者2000人以上)で、東洋大学の比率は、東京理科大学(83.6%)、南山大学(78.6%)に続いて、75.9%と3位につけていた。ちなみに早慶は60%前後だった。東洋大学では推薦など年内入試入学者は圧倒的少数派だったのだ。
24年入試では、東洋大学の一般入試入学者は62.1%と13%強も減少したが、それでも推薦入試などの年内入学者はまだ少数派だった。25年では推薦入学入学者の数が増え一般入学者の比率はもっと下がりそうだ。ちなみに早慶の一般入試入学者は58%弱で10年前とそれほど変わらない(朝日新聞出版『大学ランキング』より)。
私立大学サバイバル戦略がすすみ、併願可の学力テスト型推薦入試の導入をする大学が増えれば2026年入試は波乱含みだ。文部科学省などの要請もあり、逆に年内の学力テスト型の推薦入試が激減すると関西中堅私大を含めて波乱となるだろう。
(木村誠/教育ジャーナリスト)
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