「24勝は誰でもできる」マー君を“口撃”したダルの腹の中
田中の評価が高騰しているのも、自分や岩隈(マリナーズ)、黒田(ヤンキース)が、今年もアメリカで実績を残したから、と強調したのだ。
■日ハム時代の登板拒否事件
そもそもダルは、日本にいたときから田中を意識していた。
ダルにとって日本球界最後のシーズンだった2年前のこと。2人は最後まで投手部門のタイトルを激しく争った。
迎えた10月16日の対楽天戦。先発予定だった田中に対し、日ハムの梨田監督はスタメンから故障中の糸井と、田中に相性の良くない陽を外した。
この時点で日ハムの2位は確定。首脳陣にとっては消化試合だったものの、ダルには大きな意味があった。日ハムが田中を攻略して、ダルが18日の最終戦で完封でもすれば、勝ち星と防御率のタイトルは田中を逆転して手に入るところだった。
ダルはしかし、飛車角落ちのスタメンを見た瞬間、切れた。ブルペンでの調整をやめ、首脳陣に最終戦には登板しないと伝えた。