新入札制度合意もマー君出し渋り 楽天の“二枚舌”
松坂の入札金は60億円、ダルは40億円、田中のそれは一時、米国で100億円とも報じられた。楽天にとっては100億円から一気に20億円まで買いたたかれるものの、前出の吉川氏はこう言った。
「楽天は優勝セールで割引を偽装、商品の値段をごまかそうとしたでしょう。100億円が20億円になれば、似たようなことを人からやられる悔しさが少しは分かるんじゃないでしょうか。楽天ファンは田中に本当によくやってくれたと感謝してる。今度はメジャーで頑張って欲しいと心から思っているはずです。田中本人だってこれで残留なんてことになったら、来季はモチベーションも下がるだろうし、同様の成績が残せるとは限らない。商売には売り時、タイミングがあります。開幕24連勝、チームも日本一になったこのオフこそ、送り出すには最高のタイミングじゃないですか。来季12勝12敗なんてことになったら、それこそ楽天の自業自得です。たとえ20億円でも、新制度が合意したらすぐにでもメジャー移籍を認めてあげるのが得策だと思いますよ」
まったくだ。仮に田中のメジャー移籍を認めなければ、楽天は日本中の野球ファンを敵に回すことになる。そのイメージダウンは「偽装割引」の比じゃない。