勉強熱心との評価も 楽天デーブ新監督が持つ「もう一つの顔」
風評なんてアテにならないものだ。
14日に正式就任が決まった楽天の大久保博元監督(47)。しかし、これにネット上でファンが反発。主に西武コーチ時代に菊池雄星(23)に手を上げた事件を引き合いに、「暴力指導者」と非難しているのだ。
一方、球界では「アイツほど勉強しているコーチはいない」と評価が高い。12年の春季キャンプ当時、「秋季キャンプと比べてバットが振れている」という周囲の声に、こう答えていた。
「(秋季キャンプでは)みんな合わせにいっていた。ポイントにスイングを合わせるんじゃなく、しっかり振ってスイングの中にポイントがあるという意識が出てきた。やっぱり、間だよ。投手でも打者でも、間が取れないとダメ。運動力学ではエネルギーをためるというけど、それをためるには間が必要なんだよ」
■現役の実績がないからこそ
ある球界OBが言う。
「デーブは順天堂大学の先生に個人的に弟子入りして、心理学、生理学、栄養学、物理学も学んでいる。12年には大学教授の協力で、チーム全員の心拍数を計測。緊張の度合いが、いかにプレーに影響するかをチェックしていた。デーブは現役時代の実績が誇れるものではないことを理解している。だからこそ、経験則だけで指導しない。いかに選手を納得させて練習に取り組ませるかを常に考えている」