箱根駅伝の「山の神」とはガミガミうるさい監督のことじゃないのか?
ばんえい競馬を悪く言うつもりはないが、重い荷を引かせて後ろから鞭でひっぱたくのが馬によいとは思えぬ。西欧の競馬ではムチャな鞭入れは虐待と判定される。人間相手に、たとえ言葉でも「男かおまえ!」はなかろう。有馬記念は“女馬”が勝ったのだ。悔しかったら男の五輪金メダリストを育ててみろ、監督ども!
その山登り5区の主役は青学3年生、神野大地。驚異的な区間記録に「新・山の神の神野!」と実況は絶叫した。
そもそもは07年、順天堂大学往路優勝の瞬間に日本テレビのアナウンサーが「今、山の神、ここに降臨。その名は今井正人!」と叫んだのが最初。今井以来、区間記録を更新するたびに山の神は代替わりし、2代目は東洋大の柏原竜二、今年、青学の神野は3代目「ヤマノカミノカミノ!」。来年、区間記録を更新すりゃ実況アナ「フタタビヤマノカミノカミノに初代ヤマノカミイマイも2代目ヤマノカミカシワバラも3代目ヤマノカミノカミノに神を見たのか!」と絶叫して舌を噛み~のしてばちが当たる前に、神に祭り上げられた選手の重圧も考えてやれ。
もっともそもそも「山の神」とは「山におわす神」。山の神は機嫌を損ねると猛吹雪で人を震え上がらせる。転じて機嫌を損ねたガミガミ女房を「山の神」と男どもは恐れた。
はっはっは、その伝でいけば後ろからガミガミ怒鳴って鞭を入れる駅伝監督こそ「山の神」ではないか。
レースは選手、スタッフに任せ、監督は詰め所でテレビ見てるがいい。選手の自主性とはそういうことじゃないのか?