リトルのコーチ証言 清宮は体感150キロの速球を打ち返した
北砂リトルの日高淳二監督(43)は同チームのヘッドコーチ時代、シート打撃で幸太郎と何度も“対決”した。リトルのマウンドはソフトボールと同じ14.02メートル。その1メートルほど手前から120キロ超の直球に加え、変化球を織り交ぜる。体感で150キロはあろうボールを幸太郎は8割方、打ち返した。
「小学生が120キロの球を簡単には打てない。他の部員は空振りが多く、バットに当てるのがやっと。でも、幸太郎は見事に打ち返す。右中間方向に見える(砂町水再生センターの)煙突をめがけて何本打たれたことか……(苦笑い)。幸太郎の最大の武器は巧みなバットコントロール。長距離打者として注目を集めていますが、本人も『ヒットの延長が本塁打』と話しているように、常にミートすることを心がけていた。だから芯で捉える確率が高く、右へ左へ速い打球が打てるのだと思います。ゆっくり投げた球をワンバンのゴロで打ち返すトス打撃をさせても、こちらが教えるでもなく、球が内側に来たら腕を畳み、外側に来たらヘッドを走らせて打った。どうやったらうまくできるかを自分で考え、気づく能力にも長けていました」