バド松友も生涯契約 アスリート争奪戦激化の先の落とし穴
リオ五輪で金メダルを獲得した女子バドミントンダブルス「タカマツ」ペアの松友美佐紀(24)が5日、スポーツ用品メーカー・ウイルソンと現役引退までの「生涯契約」を結んだと発表された。ウイルソンが日本人と生涯契約を結ぶのはテニスの錦織圭(26)に続いて2人目となる。
ウイルソン以外にも「生涯契約」という大型契約は珍しく、サッカーJリーグ・横浜F・マリノスの中村俊輔(アディダス)、プロ野球ソフトバンクホークスの王貞治会長(デサント)など限られた一流選手ばかり。松友もリオで日本勢初の金メダルを獲得したものの、錦織に比べれば知名度はまだまだ。それでも生涯契約を結べたのは、東京五輪での連覇が期待されているからだ。
■黙って契約金を出すだけじゃない
東京五輪のスポンサー市場は激しい選手争奪戦に突入している。たとえば昨年1月には、全農所属の卓球・石川佳純(23)がTOTOとスポンサー契約を締結したが、所属契約を結びたい、またはすでに結んでいる企業もメダル候補の“囲い込み”を始めている。6日にはゴルフの松山英樹(24)が14年から3年契約を結ぶレクサスとの所属契約を更新。新たに5年契約を発表したばかり。先月25日には女子テニスの大坂なおみ(19)が錦織と同じ日清食品と複数年の所属契約を発表した。松山はすでに世界のトッププロ。大坂も近い将来、4大大会制覇が有力視されているが、同時にこの2人は東京五輪のメダル候補でもある。