笑顔なく神妙…ロッテ佐々木の遅すぎたプロ初完投勝利
ロッテのドラ1右腕・佐々木千隼(23、桜美林大)が、先発した13日の日本ハム戦で9回8安打1失点の好投。プロ初完投勝利を挙げた。
八回1死満塁のピンチなどをしのぎ、「納得のいく試合のつくり方だった。苦しい期間が長かったのでホッとしました」と話した。
佐々木は昨秋ドラフトで「外れ1位」として史上最多の5球団が競合。スカウトの間では、「即戦力という点では、(5球団競合の末にソフトバンク入りした)田中正義より上。2ケタ勝利は堅い」と評価された。
が、開幕直後にプロ初登板初勝利を挙げてから4連敗。その後も苦しい投球が続き、7月5日の楽天戦を最後に二軍調整が続いていた。背中の故障もあって、この日が実に70日ぶりの登板。5月25日以来の3勝目と長いトンネルだった。
この即戦力ルーキーが二軍落ちしている間に、チームは最下位にどっしりと腰を落ち着け、伊東監督の今季限りでの退団も決まった。それだけに、「もっと思い描いているような球を投げたい」と、最後まで神妙な表情を崩さなかった。