DeNAドラ1の東克樹 バスケ選手だった父譲りの“負けん気”
ちなみにNOMOジャパンの米国遠征はロサンゼルスとハワイだった。直史さんに費用について聞くと、「それなりにかかりましたが、一生に一度のことなので有給休暇を取って応援に行きました」とのこと。
愛工大名電の倉野監督も当時を思い出しながらこう語る。
「1学年上の浜田(達郎=現中日)は不器用でしたが強靱な体があった。東は体はなかったが何をやってもそつなくこなす。浜田とは対照的でした。中学時代はボーイズリーグで一週間のうちに土日しか野球をやっていなかった。故障してつぶれることだけは避けたかったので投球回数などはセーブしていました。実際、高校時代に故障は一度もなかった。寮生活で規則正しい生活をして、食事も睡眠もしっかり取っていたことも大きいと思います」
最後に直史さんが言う。
「ドラフト1位ですから、契約金(1億円)などの話を冗談半分で振ってくる知人もいますが、お金のことは家内にすべて任せてあります。『息子さんが入団するから、来年からベイスターズを応援するよ』と言ってくれる人がいるのはうれしいです。ベイスターズは左の好投手が多い。吸収できるものは、どんどん吸収して成功して欲しいです」