楽天ドラ2岩見は一般入試で2校の合格蹴って予備校通い
滋賀県大津市。日本最大の湖として知られる琵琶湖からほど近い場所で、楽天ドラフト2位の岩見雅紀(23・慶大)は育った。琵琶湖のように大きな体は、学生時代にバレーボール部に所属していた父の長司さん(59)譲り。長女で姉の彩生さんも父と同じバレーボールを始め、今は岩見の母校でもある比叡山高校で保健体育科教諭として教壇に立ちながら、女子バレーボール部の顧問を務めている。
3700グラムで岩見家の長男として生まれたが、幼少期は牛乳アレルギー。母の知恵さん(53)は小魚など、乳製品以外でカルシウムを補った。比叡山中学野球部の奥村嘉朗監督はこう話す。
「小学校6年生のとき、うちの野球部を見に来ていたときは頭ひとつ抜けていたし、ずばぬけてがっしりしていた。当時から『プロに行きたい』と言っていたけど、いつも本番に弱かった。チャンスで打ちよったのは見たことないんじゃないか(笑い)。精神面が少し甘い部分があって、『おまえがしっかりしないでどうするんだ』『チームの中心はおまえやぞ』と厳しいことを言った記憶があります。ゴツイ体なのに、気持ちが優しすぎる子でした。中学を卒業するとき、僕が汚い字で『夢の続き』と書いた色紙を今もまだ飾ってくれているのを知ったときは本当にうれしかった」